「いい! 観終わった後、独り静かに2時間を振り返りたくなる映画。予想とは全く違った序盤にかなり戸惑ったけど、ラストにかけての逆転ホームランが心に温もりを感じさせてくれた。」

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いやー、観ましたよ。よかったです。想像していたものとは全く趣きが違いましたが、総じて感じる想いは「よかったなあ」「素敵な映画だなあ」という感じです。

失恋した人のことを忘れたくて、その記憶を消す。そんなことする必要はないし、現実的には無理。いや、実際にもできるんでしょうが。とにかく僕的にはありえないストーリーにどこまで共感できるかが勝負なんですが、問題なく世界に入れました。

展開が複雑なのと、特に大きな盛り上がりもなく話が進むので、途中ちょっと集中力を欠き始めるものの、そこは自分自身の失恋経験を思い出しつつ、置いていかれないよう踏ん張りました(半分ホント・笑)。こういう脳を刺激される映画は好きなのでいいのですが、まさかこんな趣きの映画だとは思っていなかったので、かなり戸惑いました。ちと、朝一に観るには辛かったかもです。脳を緊急始動しましたから。

俳優陣はよかったですね。久々のジム・キャリーも、「ネバーランド」に続いてのケイト・ウィンスレットも、キルスティン・ダンストも、みんなよかった。おかげで、最後までスクリーンに集中することができました。

この映画は、観終わった後で独り想いにふけたくなりますね。2時間の映画の世界をもう一度振り返ってもみたいし、自分の中で整理してゆっくりと噛み締めてもみたい。観終わった直後に残るこの胸の温もりを、自分に重ね合わせたいんですよね。

僕も過去に何度も失恋しました。この世の終わりとも思えるような大失恋もしました。大人げないけど相手の子を憎んだこともありました。だけど、記憶を消す必要なんて絶対にない! 二度と戻れない時間の記憶であっても、その記憶・思い出があるから今の自分がやさしくいれるんです。そういう経験をしたからこそ、今また別の誰かを愛せるんですよね。自分が他人を愛した過去。そんな素敵な出来事を記憶から消すなんて、もったいないです。